対象を絞り込む際のポイント

サンプル1
サンプル1
サンプル2
サンプル2

今回は構図のポイントについて解説をしてみます。

まず、サンプル1を御覧ください。

苔と植物の緑、そして滝の白さのバランスがよく美しい情景ですが、左斜面の土が爽やかな印象を阻害しています。

サンプル2を御覧ください。

こちらの作品では、滝をメインにするのではなく、緑を主題に構成しています。滝の水量が左側に多く、徐々に奥の苔むした岩と植物が見える状況なので、構図バランスを左から右方向に向かって動きを表現していきます。

つまり、明度のグラデーションを画面の切り取り方で作り上げていくのです。

この際に重要になるのは、シャッタースピードです。

滝や渓流などの水の流れを撮影するときには、シャッタースピードを遅くすると白さが目立ってしまうし、速すぎると柔らかさがなくなってしまいます。よって、今回のサンプルにような小さめな滝の水量(通常の渓流)であれば1/4~1/8秒が最も適当です。

シャッタースピードを調整するために、絞りの調整やND・PLフィルターなどを使用して、露出を1/4から1/8の間で撮影してみましょう。

尚、デジタルカメラであればISO感度を調整するのも選択肢のひとつです。

ISO400 200mm f6.3 1/6sec -0.7補正(PLフィルター使用)