レイヤー多重の実際

写真撮影は常にパソコンで処理するものではなく、撮影時にすべてにイメージをつくり上げることが肝心ですが、写真制作の内容によっては跡からの処理が必要になる場合があります。フィルム時代はかなり高度な処理が必要でしたが、現在ではデジタル処理で比較的簡単に作業が可能です。ここで注目していただきたいのは比較的という言葉です。単純に簡単という意味ではありません。デジタル処理は簡単というのは、適当にやるならということであり、それはモノクロプリントが簡単という意味と同じです。

モノクロプリントの奥深さは、プリントをしたことがない人にはわからないでしょうが、少なくともある程度の作品を仕上げられるようになるなら毎日暗室に入って作業をしても、三年はかかるでしょう。もっとかかるといっても過言ではありません。更に、仕上げのレベルが高くなってくるほど奥が深くなり、そう簡単に思うようなプリントが出来ません。デジタル処理も同じで、はたから見るほど簡単ではありません。よって、正確な写真のスキルを持った人の指導を受けなければならないのです。

ということで、今回は多重露光のような効果をレイヤーで行う方法を説明します。

もちろん、全く同じものにはなりませんが、今回の処理内容を覚えておくことは将来の仕上げの作業にとって必要不可欠な要素です。繰り返しご覧になり要点の把握と、スムーズな処理が出来るよう繰り返し練習してみてください。